小規模都市農業を拡大推進するベネズエラ

  • 2020.08.29 Saturday
  • 14:31

ベネズエラでは、輸入に大きく依存していた食糧を国内で生産しようという政策を政府が打ち出しています。2018年には国家都市農業計画2018が発表され、草の根と家庭を基盤とする都市の食糧生産を拡大することを明らかにしました。小規模ながら、都市部で、家庭において、遊休地において農作物、果物を生産しようという計画です。輸入種子を自主生産種子に置き換えることも計画に含まれています。この国家都市農業計画2018についてのVenezuela Analysisの記事を翻訳して紹介します。

この記事、掲載されたのが2018年3月です。BAでは、引き続き、その後の国家都市農業計画の進展をフォローする予定です。

小規模都市農業を拡大推進するベネズエラ

Venezuela to Expand Small-Scale Urban Agriculture

https://venezuelanalysis.com/News/13727

 

ベネズエラ政府の予測によると、小規模な都市農業が3年以内に国の食糧需要の20%を賄えるとのことです。

 

               マドゥ−ロ大統領とフレディ・ベルナ−ル都市農業大臣が2018年計画(都市農業省)を発表

記者:ポール・ドブソン

2018年3月19日

 

2018年3月19日、メリダ(メリダ州の都市)にて

 

ベネズエラは、政府が発表した国家都市農業計画2018に従い、今週末、草の根と家庭を基盤とする都市の食糧生産を拡大することを明らかにしました。

 

拡大する分野は、動物の飼育、屋上緑化プロジェクト、輸入種子の代替、都市部の食糧生産のためのより多くの土地の使用などです。

 

「この計画では国土全体で96,000ヘクタールをカバーし、2,071,000トン以上の食糧を生産することを目指します」とフレディ・ベルナール都市農業大臣は説明しました。

 

この国家計画の条件下で、民間またはコミュニティが組織する都市農業は、3年以内に「国の人口の20%をカバーできるはず」と同大臣は言いました。

 

ベネズエラの都市空間を利用した食糧生産を増やしたことで、商店での急騰するインフレと食料不足の家庭への影響が近年、加速的に軽減しています。

 

ベネズエラの家庭だけでなく、校庭、広場、公共施設などの公共の緑地でも、野菜や果物、鶏卵の小規模生産が一般的になりました。 都市農業省は、こうした取り組みを支援するために2016年に設立されました。

 

2018年計画では、「4,000トンの動物性タンパク質」を都市の食糧生産に組み込むことを目指しており、同省は鶏、豚、ウサギ、羊の飼育などの生産マイクロプロジェクトを支援しています。 今までは、その範囲は果物と野菜の生産に限定されていました。

 

比較的価格も供給も安定している野菜・果物と比較して、鶏卵、鶏肉、牛肉、豚肉などの動物性タンパク質は、高インフレベースの価格高騰に苦しんできました。

 

「これによって一人が摂取すべき動物性タンパク質の量についての国の栄養目標を達成することを目指します」とベルナール大臣は述べました。 「たとえば、国民1人あたり1日あたり2,300キロカロリーを消費し、そのうち1,100グラムは果物と野菜であり、75グラムは動物性タンパク質です。」

 

同様に、ベルナール大臣は、多国籍企業による(遺伝子組換え種子の)強制から伝統的な種子の生産を保護するベネズエラの種子法により、国は3年以内に輸入種子を国内種子に置き換え、「この分野で自立する」ことができるはずであると発表しました。

 

国家計画2018は、屋上緑化や生産的栽培プログラムを通じて、ベネズエラの革新的な住宅建設ミッションをより際立たせています。

 

これらのプログラムでは、家には庭園が、アパート区画には屋上庭園が備えられ、国家計画2018によって新しく創り出された都市空間に生産的な価値をもたらします。 また、住民には、技術サポート、種子、土壌、教育プログラムも提供されます。

 

小規模都市農業は、一次生産の欠如により消費財が不足するという国の経済的問題と闘う、政府の試みの重要な部分と考えられています。 家庭内生産の増加は、地元の需要とそれに対応する商業市場からのインフレ圧力を緩和します。

 

ユニセフのデータによると、ベネズエラの人口の88%以上が、栽培用スペースが限られた都市部に住んでいます。

 

「都市農業は、バルコニーから栽培用庭園、小さな温室や小さな農場まで、作物を育てるのに適したすべての場所で取り組む必要のある課題です」とベルナール大臣は計画を発表しました。

 

しかし、批判者は、生産における国家構造的問題を解決するための小規模な対策の限界を強調しています。国営の広大な農村部の土地の多くが農作物の生産に使用されないままになっているではないか、というのです。

 

マドゥーロ大統領は、ツイッターを通じて国家計画2018を支持して述べました。「都市農業は革命的な概念である。繁栄への道は資本主義にあるのではなく、一致団結して生産を行う国にこそあるのだ。」

 

大統領はまた、すべてのベネズエラ人に「自分の庭、自分の家、自分が属するコミュニティ、自分の町そして自分の都市で生産する」ように勧めました。

 

マドゥーロ大統領「都市農業は革命的な概念である。繁栄への道は資本主義にあるのではなく、一致団結して生産を行う国にこそあるのだ。」

 

コミュニティを基礎とした生産

 

ララ州のエルマイサール・コミューンやカラカスでの集会など、コミューンやコミュニティ組織の最近の集まりでは、地域的なコミューンの生産手段へのより大きな支援を州政府に求めています。

 

先週、バルキシメトのアタロア・コミューンは、国の政府に「乳幼児を養う家族のために、家庭用土地区画、産卵鶏、ウサギ、およびミルクを出す山羊の供給を一歩前に進める」よう求めました。

 

コミューナル・カウンシル(コミューン住民評議会)とその上部組織であるコミューンは、都市において放置されているか、遊休状態の土地を見つけ、生産用に活性化する上で重要な役割を果たしていて、都市農業省とも密接に連携しています。

 

現在ベネズエラには2,183のコミューンと47,297のコミューナル・カウンシル(コミューン住民評議会)が登録されています。 コミューン相のアリストブロ・イストルイスは、今年「コミューンを3,000にする」という目標を最近発表し、「これまでのところ、コミューナル・カウンシル(コミューン住民評議会)の40%がコミューンとして組織され、60%は未組織化である。」と明言しています。

 

同コミューン相は、また2018年の第1四半期に375のコミューン銀行の設立が申し立てられたことを発表しました。これらの銀行はコミューン都市の創設を強力に推進することを目指しています。 目標は、そのような銀行を1,000行にすることです。

 

 

                                                      翻訳:I.N.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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